写経の効果とは?7つのメリットと心が整うメカニズムを解説

    充実した「おうち時間」の過ごし方に注目が集まる中、愛好者の輪を広げて静かなブームになっているのが「写経」です。

    写経とは、「般若心経」などの短いお経を丁寧に書き写すことで心を整えるマインドフルネスの一種。
    ストレス社会を生きる現代人にとって、本来の自分を取り戻すための大切な時間を提供してくれる、古くて新しい心の癒しです。

    とはいえ、写経に対する正しい知識がないと「ただ書き写すだけなんて、全然意味ない」とか、「何のためにするのか、全く意味が分からない」などといった、誤った先入観を抱くことにもなりかねません。

    そこでこの記事では、写経によって得られる数々のメリットを、スピリチュアル面だけでなく科学面からも詳しく紹介しながら、始め方に関してもわかりやすく説明します。

    人生に豊かさをもたらしてくれる新たな趣味として、ぜひ参考にしてください。

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    写経とは?

    「写経」とは、文字通り「お経をそのまま書き写すこと」。

    その歴史は古く、天武天皇の命により大量の経典(一切経)を川原寺で書き写した673年が写経の始まりとされています。

    印刷技術がない時代に、経典を複製して仏法を各地に広めることが本来の目的でしたが、時代が下るに従い、写経すること自体に功徳があるとされて、仏道修行の手段として定着するようになりました。

    さらに、写経には供養の意味も込められるようになりました。亡くなった人が生前したためた手紙などの裏にお経を書き写したり、手紙自体を新たに漉き直してその紙にお経を書き写したりすることにその事例が見られます。

    現代でも修行や供養の手段として行われるこの写経ですが、一方で心を整える有効な方法として生活に取り入れられるようにもなっています。

    これは「書くマインドフルネス」と称される癒しの効果が認められたもので、「おうち時間」が長くなった中で深く実感され、愛好者の数は今も増え続けているのです。

    ちなみに、ライティング技術の分野でお手本となる文章を書き写したり、IT分野で優れたプログラミング言語をなぞって勉強したりすることも「写経」といいます

    世代を問わず、書き写すものへの敬意が自然とにじみ出る言葉なのかもしれませんね。

    写経で得られる7つの効果とメリット

    写経を始めるにしても、何のためにするのかという大前提が理解できていないと「やっても意味ない」ということになりかねません。

    そのため、まず初めに写経で得られる効果とメリットについて確認しておきましょう。

    ①ストレスの軽減

    ストレスとは、心身に負荷がかかりバランスが崩れた状態をいいます。

    人間関係に悩んだり、長時間労働に疲れたりした場合などに強く感じるケースが多く、放置すれば心身の機能低下を引き起こします。

    特に脳にとってこれは非常に不自然な状態であり、長く続くとイライラや不安感が募り、最悪の場合うつ病などを発症させてしまう恐れもあるのです。

    ストレスを解消するためには、気分転換をしたり環境を変えたりしてとらわれている要因から逃れることが最も大切なこと。

    写経のように、非日常的な世界に思考を切り替えることで、オーバーヒートした脳の働きを落ち着かせ、張りつめた感情をリリースすることが可能になるのです。

    ②心が整う

    心が整っている状態とは、常に冷静で安定した精神状態がキープできている様子をさします。

    心が整えば、たとえ外部から過剰なストレスがかかったとしても、その原因を適切に取り払い、最善の方法で原状回復することが可能になるのです。

    心を整える状態を生み出すためには、写経を行うことによって育まれる「今この瞬間に集中する」という訓練が非常に有効になります。

    これは科学的にも証明されている事実ですが、詳しくは次の「3.写経で心が整うメカニズム」の中で解説しますね。

    ③集中力が高まる

    スマートフォンやパソコンで文字を入力することが当たり前になった現代人にとって、筆を使って文字を紙に書くという経験はとても新鮮に感じられます。

    ましてお経ともなれば、生れて初めて目にする文字も少なくはなく、書き写すのに相当な忍耐と集中力が求められるでしょう。

    写経では、一般的に「般若心経」から始めるケースが多いのですが、このわずか276文字のお経を書写するだけでも1時間以上はかかるとされています。

    その間、字を間違えず丁寧に書き写そうとすれば相当なエネルギーが必要ですね。

    いやがうえにも集中力は高まるというものです。

    ④脳の疲れを癒す

    時間を忘れて部屋の掃除に熱中したり、ジョギングやウォーキングでハイテンションになったりした後に、疲れたけど頭はスッキリ冴えたという経験はないでしょうか。

    これは脳が疲労回復している証です。

    私たちはふだん、生活の中であれこれ同時並行的にものを考えながら生きています。この状態を脳のマルチタスクと呼びます。

    マルチタスクが長時間続くとエネルギーが過度に消費され、やがて疲労を感じるようになります。

    その逆に、一つのことに集中してものごとに取り組むことをシングルタスクといい、これは脳に疲労を感じさせません。掃除や運動に集中すれば、それはシングルタスクなので頭が冴えます。

    さらにこの適度な負荷はベータエンドルフィンという脳内モルヒネを発生させ、陶酔感も生み出します。

    写経はまさにこのシングルタスク。脳の疲れを癒しつつ一種の陶酔感へも誘ってくれるのです。

    ⑤自己肯定感が高まる

    写経は自分自身と向き合うための最適な作業です。

    集中して経典を書写するうちに、自分の内面を客観視できるようになり、書きながらお経の意味を考えることで、そこに込められている慈愛や智慧のメッセージを受け取ろうとする気持ちも生まれます。

    写経を習慣化する中で、次第に考え込まない時間が増え、ありのままに感じることができるようになると、初めて平常心の意味が分かるようになるかもしれません。

    書き上げて次第にその数を増す作品の厚みは達成感を感じさせてくれます。

    何かあればすぐに動揺していた過去の自分、他人の言動に振り回されていた過去の自分を客観的に振り返ることができるようになると同時に、自己肯定感もぐっと高まっている自分に気づくことができるでしょう。

    ⑥姿勢がよくなる

    筆を使うということは、穂先に微妙な力加減を伝えて文字を綴るということです。筆の持ち方一つにしても、ペンや鉛筆のようにはいきません。

    腕や肩に余計な力が入ったり、背中が丸まっていたりするようでは、漢字の命ともいえる跳ねや止めなど、うまく書ききることはできませんね。

    そうなると、必然的に姿勢を良くしなくてはならなくなります。

    姿勢を正しく。写経は、そう教えてくれるのです。

    ⑦美文字になる

    写経は一回で終わりではありません。何度も繰り返して、反復する中で自分との対話を深めていけるようになるのです。

    回数を重ねていくと、当然のことながら文字が上達します。

    ある程度書き込んだ後で自分の筆遣いを振り返ってみると、上達した美文字ぶりに驚くかもしれませんね。

    写経で心が整うメカニズム

    写経には、潜在意識に働きかけるスピリチュアルな効果があるだけでなく、心を整える作用があることも科学的に解明されています。

    そのメカニズムのカギを握るのが、次に説明する3つの脳内ネットワーク。

    脳内ネットワークというと少し取っ付きにくいかもしれませんが、どれも私たちにはおなじみの意識の有り様ですので、すぐに理解していただけると思います。

    3つの脳内ネットワーク

    ①DMN(デフォルト・モード・ネットワーク)

    特に何を考えるでもなく、ボーっとしている時間ってよくありますよね。何事にも集中していない、いわばスイッチOFFの状態。

    このときに私たちの頭の中を駆け巡っているのが、「DMN」といわれる脳内の情報伝達網です。

    デフォルトモードというだけあって、1日の大半はこの状態で占められており、あれこれと脈絡のない考えが次々と浮かんでは消える「マインドワンダリング」が活発に行われることでも知られています。

    その際に陥りがちなのが、過去の出来事をくよくよ思い悩んだり、先のことをあれこれ心配したりするといった心のとらわれ。

    実はボーっとしているときの方が、集中しているときよりも脳の消費エネルギーが大きいため、過度にとらわれ過ぎていると脳が疲れ果て、うつ病のような重篤な症状を引き起こしてしまう恐れさえ生じてしまうのです。

    ②CEN(セントラル・エグゼクティブ・ネットワーク)

    ボーっとしているスイッチOFFの状態に対して、一つのものごとに一心不乱に集中して取り組んでいるスイッチONの状態もありますね。

    そのときに頭の中を駆け巡るのが「CEN」、すなわち「中央実行ネットワーク」といわれる脳内情報伝達網です。意思決定や注意制御、短期記憶など、対象に強くかかわろうとする際に特に活性化します。

    集中力を使いますが、脳内で消費されるエネルギーはボーっとしているときよりも小さいため、ハイパフォーマーのネットワークと称されることもあります。

    ③SN(セイリエンス・ネットワーク)

    DMNとCENは、時と場合によって適切に切り替えられなければなりません。

    そうしなければ、ボーっとしたままであれこれ考えすぎてしまったり、集中力を継続させる必要がないのに頑張り続けてしまったりするからです。

    この切り替えを適切に行うのが、「顕著性ネットワーク」といわれる「SN」です。

    SNが状況を適切に察知して働いてくれるからこそ、私たちはベストな状態で安全に生きていくことができます。

    もしこのネットワークがうまく活性しなければ精神のバランスが崩れることになり、過労やうつ病といった不具合が生じてしまいかねないのです。

    なぜ写経で心が整うのか?

    写経を行うには、相当な精神力と集中力を使います。難しいお経の漢字を間違いなく書写するためには、一瞬の気の緩みも許されません。

    初めのうちは、1行書き終わるのに10分以上かかることさえあるでしょう。その集中力たるや、並大抵のものではないのです。

    脳内ではこのとき、DMNは沈静化してCENとSNが活性化しています。

    たとえストレスに心がさらされていても、写経に入れば辛さを忘れてしまうのは、この脳内メカニズムが働くからにほかなりません。

    写経を繰り返して行ううちに、精神統一のCENはもちろん、気持ちの切り替えを行うSNも鍛えられてきますので、短時間のうちに心が整えられるようになります。

    「書き終えて気分スッキリ」と実感できるのは、まさにこの写経効果、3つの脳内ネットワークが適切に制御できるようになったおかげなのです。

    効果的な写経のやり方

    写経で精神統一の境地に入るためには、最低限文字が正しく書き写せるといったところからスタートしたいものです。

    せっかく書き始めてもうまく文字が綴れなければ、出来栄えに幻滅してモチベーションも低下してしまうかもしれません。そのような雑念は効果を半減させます。

    そのため、こと写経に関してはまず形から入ることをおすすめします

    効果的なやり方として以下に紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

    まずはお手本のなぞり書きから始める

    写経の世界観に触れるためにも、まずはそっくりそのまま真似して書き写すというのは大切なことです。

    お手本のなぞり書きから始めましょう。

    書道の専門店やインターネットの通販サイトなどでは、紙に短いお経が薄く印刷してあるなぞり書き用のお手本が販売されています。

    印刷してある文字をそのままなぞっていくことで、お経の漢字に慣れることができるようになります。

    さらに慣れてきたら、印刷された好きなお手本の上に紙を透かせて、それをなぞって練習することもできるようになるでしょう。

    正しい筆順を学ぶ

    美しい文字を書くために、実は筆順が深く関係しているということは案外知られていません。

    書道などで正しい筆順を厳しく指導されるのも、そこに理由があったのですね。

    とはいえ、今さら筆順を誰かに聞くわけもいかず、どうしたものかと思案されているのであれば、1冊ですがご紹介できるものがあります。

    「楷行草 三体筆順字典」といって、1文字につき楷書・行書・草書の3種類の筆順が示されて、ひらがなやカタカナ含め4000文字以上掲載されている20万部超えのロングセラーがそれ。

    写経をしていて見知らぬ漢字に出会っても、手元に置いてすぐに確認することができますよ。

    通信講座を活用

    写経は墨と筆で書写するのが正式なやり方ですが、初心者のうちは筆ペンを使って経験を積むことも大切です。

    正しい筆順で書けるようになった後は、筆ペンを使った実践的な練習を積むのが上達の早道かもしれません。

    しかし筆ペンといっても、鉛筆やボールペンなどとは持ち方からして別物で、冠婚葬祭といった公的な場面にも耐え得る格式の高さも求められるため、気安く取りかかって変な癖がついてしまうと嫌ですね。

    独習することが難しいと感じたら、通信講座などプロの力を借りましょう。

    たとえばユーキャンなどの筆ペン講座では、美しく見える文字のバランスや間隔などが6カ月で修得できるよう赤ペン指導を受けられます

    本格的な墨と筆で写経する際にも十分に応用できる内容ですので、早く確実に美文字を身に付けたい場合は試してみるのがよいかもしれません。

    写経体験へ行く

    写経とはどのようなものかを、まずは自分の目で確かめてみたいと思うのであれば、写経体験に直接出向くという方法もあります。

    お寺の中には定期的に写経体験を実施しているところもありますので、インターネットなどで検索すればお住いの近くに見つかるかもしれません。

    写経体験のメリットは、厳かな雰囲気を直接体感できるという点です。

    質問すれば適宜アドバイスなどを受けることも可能ですので、疑問点などもすぐに解消できるでしょう。

    写経に必要な道具

    写経に必要な道具は、古来「文房四宝」と名付けて重視される必需品、「筆・墨・硯・用紙」に加え、初心者が実践するのに欠かせない見本や入門書、スムーズに書き進めるための必須アイテムである「腕枕」などがあります。

    それぞれの選び方や特徴などについて確認していきましょう。

    筆・ペン

    筆は硯で墨をすりながら写経する際の必需品です。

    筆には主に、太筆、中筆、細筆の三種類がありますが、写経のように細い文字を書く場合は穂先の固い細筆か、さらに繊細な線を描ける「面相筆」を用います。

    初心者の場合は筆ペンを使うのが一般的です。

    筆ペンも各種の用途に対応したタイプがありますので、写経用と指定して選ぶと良いでしょう。

    写経用紙

    用紙は、写経用に特化したものがありますので、用途やレベルに応じて選ぶようにします。

    写経をするのが初めてであれば、薄く印刷されている文字をなぞるタイプが良いでしょう。

    慣れてくると、罫線が入っただけの用紙を選ぶのが良いかもしれません。

    さらに上級者になれば、罫線もない白紙だけの写経用紙もありますので、その用紙に書写することを目標に練習を重ねるのもよいでしょう。

    墨・硯

    写経に慣れてきて本格的に筆を用いるようになると、墨も硯も天然のものを使ってみましょう。

    墨ではなく墨汁を使用する場合は、硯も天然に限らずプラスチックものなどでも構いません。

    墨は摺り方によって濃淡を調節することができます。

    摺る過程で、墨から発する香料が気持ちを落ち着かせてくれる効果もあります。

    写経は、その段階からすでに始まっているといっても良いわけですね。

    腕枕

    写経を1行、また1行と書き進めると、文字が乾ききらないうちに手が触れて、せっかく書き上げた用紙を汚してしまうことがあります。

    それを防ぐのが「腕枕(わんちん)」です。

    用紙を上下にまたぐ縦長のカバーといったイメージで、文字部分には触れないよう背が高くなっているため、そこに腕を乗せてスライドさせながら行を進めていくことができます。

    用紙を汚さず、腕の枕となって書き進められることからこの名がついたのですね。

    見本・入門書

    写経する対象は、「般若心経」などのほか、「自我偈」「世尊偈」などさまざまなものがあります。何を書写するのか、その対象となる見本を揃えることも必要です。

    また、この記事でも、写経の概要は説明していますが、実際に進めていくにあたっては、さまざまな写経の作法があります。

    たとえば写経する前には、短いお経を唱えることが一般的で、万が一文字を書き間違えたときの訂正の仕方や、書き終えた後の「願文」の書き方など、知っておくべき事項が少なくありません。そのためにも入門書は必携です。

    おすすめの写経セット3選

    写経を始めるためには、上記のような用具をそれぞれ揃える必要があります。

    しかしそれが手間だと感じるのであれば、ネット通販などで写経セットの購入なども検討するのが良いかもしれません。あらかじめ必要なものがまとまっているため、申し込みも1回で済むのがメリットです。

    写経愛好者の支持を集めている3品を紹介します。

    ちょっぴりお得な 写経セット

    筆ペンと写経用紙がセットになった初心者向けの入門タイプです。

    写経用紙は2種類。

    お手本が付属していて、そのお手本に重ねてなぞり書きできる用紙7枚と、あらかじめ薄く印刷してあるお手本を直接なぞり書きするタイプの用紙10枚です。

    料金も手頃なので、とりあえず写経がどのようなものか試してみたい、という人にふさわしいセット内容になっています。

    あかしや 極細毛筆写経セット

    筆ペンと写経用紙、写経の手引書がセットになった初心者向けの入門タイプです。

    同じ入門タイプでも、写経用紙は1種類で、付属しているお手本に重ねてなぞり書きする用紙が16枚ついています。

    写経用紙は1種類ですが、写経の手引書が含まれているという点が特徴で、マニュアルをしっかり確かめながら、一つ一つ理解を深めて書写していきたいという人にふさわしいセット内容になっています。

    写経用具セット岸本松州書見本付き

    写経は初めてでも、今後のライフワークとしてじっくり取り組んでみたいという人におすすめの本格派タイプがこのセットです。

    まず「筆・墨・硯・文鎮・水滴」一式を完備、これに有名書家の手になる「般若心経」の手本がついた写経用紙20枚と、写経の解説書、さらに写経前に身を清める「白檀の塗香」まで付属しています。

    本格的に始める際の基本道具はすべて揃っていますので、腰を据えて長く使用するには最適なスタンダードセットだといえるでしょう。

    写経に関するよくある質問

    ここでは、初心者が写経を始めるにあたってのよくある質問をまとめたので、参考にしてください。

    写経にはどれぐらい時間が必要ですか?

    何を写経するかにもよりますが、よく書き写される「般若心経」の場合、通常で1時間、初心者であれば1時間半程度が目安とされています。

    写経は鉛筆やボールペンで書いてもいいですか?

    鉛筆やボールペンで写経しても構いません。大切なのは心を込めて書写されているかどうかということです。

    写経を行う際の注意点はありますか?

    写経を行う際は、「一字一仏」の気持ちをもって丁寧に心を込めて書写します。一字一仏とは、一文字ごとに仏を刻み込みように気持ちを込めるということです。静かな場所で、身の回りの整理整頓をしてから書き始めるようにしましょう。

    書き終わった用紙はどうしたらいいですか?

    写経をし終えたら、箱などに収めて仏壇に供えたり、大切に保管しておいて折を見てお寺に奉納したりするようにします。

    初心者が写経を始めるにはどうしたらいいですか? 

    写経とは、ただ経典を書き写すだけではなく、心を込め気持ちを集中させて書くことが必要です。まず丁寧な美しい文字を書けるようにして、写経に臨むようにしましょう。ユーキャンなどのインターネット通販サイトには、写経を始めるのにふさわしい講座も用意されていますので、基礎の部分からスタートすることをおすすめします。

    まとめ:写経を暮らしに取り入れ健やかな毎日を送ろう

    一文字一文字、筆先に神経を集めてお経を書き写していると、ふと気づいて自分の息遣いの大きさに驚くことがあります。一心不乱に写経を行っているときは、それだけ集中力が高まっているのですね。

    ストレスに満ちた現代社会では、何かと心が乱される場面に出くわしがちです。しかし、この集中力があればいかなるときでも瞬時に心を整えられるようになるでしょう。

    また、その脳内メカニズムのポジティブ作用は、科学的にも証明済み。ありがたい経典を書写しているというスピリチュアルな自信とともに、浮んでくる煩悩に惑わされない脳内ネットワークの強化をももたらしてくれるのが、まさにこの写経です。

    写経という新たな習慣を生活に取り入れて、心身ともに健やかな毎日を送ってみてはいかがでしょうか。

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