座禅に適した服装とは?季節や男女別の服の選び方とNG例を紹介

    座禅はストレス解消や集中力向上など心身の健康に大きなメリットがありますが、服装に注意しないとその効果が半減してしまうかもしれません

    座禅に適した服装は、柔らかくて伸縮性のある素材で、体の動きや呼吸を妨げないものです。また、色や柄もシンプルで落ち着いたものがおすすめです。

    逆に、硬くて窮屈な素材や、派手で目立つ色や柄の服装は座禅に向いていません。

    この記事では、季節や男女別に座禅に適した服装の選び方を解説するとともにNG例もご紹介。座禅を始めたい人や、もっと快適に座禅をしたい人はぜひ参考にしてみてください。

    タップでとべる目次

    座禅にふさわしい服の選び方

    まず座禅では、和装・洋装どちらを着ても構いません

    服装の基本的なポイントは以下の3つを押さえておくと良いでしょう。

    座禅で着る服装の3つのポイント
    • ゆったりとした服
    • 派手でないもの
    • 気温に合っている

    ポイント①:ゆったりとした服

    座禅では、正しい姿勢と呼吸が重要です。

    そのため、体や脚を締め付けるような服装は避け、ゆったりとした服を選ぶようにしましょう。

    服装は和装でも洋装でもどちらでも問題なく、姿勢や呼吸が制限されないことが大切です。

    タイトすぎるジーンズや、スーツなどで座禅をすると、お腹や足に痛みや苦しさを感じて集中できなくなってしまいます。

    作務衣やジャージなど、締め付けの少ない服が最もおすすめです。

    ポイント②:派手でない色・デザイン

    座禅は心を静めて自分を見つめ直すことが目的です。

    そのため、派手で目立つような服は不適切です。

    またお寺で開かれる座禅会では、派手な服装で参加すると、敬意を欠くものとして見られる可能性もあります。

    自分自身だけでなく周りの方の集中の妨げにもなってしまいます。

    そうならないために派手な色や柄、アクセサリーなども着用は避け、シンプルな服を着用するようにしましょう。

    ポイント③:気温に合っている

    座禅中は自分と向き合い心を鎮めます。

    その際、暑かったり寒かったりすると座禅に集中できなくなってしまいます

    自宅など屋内であれば空調を快適な温度にし、座禅会ではその日の気温に合った服装を選ぶようにしましょう。

    特に座禅中は体温が下がりやすく、裸足で足元は冷えやすいので、冬場などは膝掛けを用意するのもおすすめです。

    【女性】座禅におすすめの服装

    ここからは座禅におすすめの服装のコーディネートの一例をご紹介します。

    和装:作務衣(さむえ)

    和装であれば、「作務衣」が座禅におすすめです。

    作務衣とは、元々禅宗の修行僧が、掃除や料理などの作務中に着用していた作業着のこと。

    そのためゆったりとしていて動きやすく、暖かくて風通しも良く、季節を問わず着用することができます。

    膝や足首をしっかり覆ってくれますし、締め付けも少ないので足も組みやすく座禅に集中することができます。

    またその着心地の良さから今ではルームウェアとしても人気で、様々な色・柄のものが販売されています。

    お気に入りの一着を見つけやすいのもおすすめポイントの一つです。

    春:ブラウス×ワイドパンツ

    暖かい気候の日には、ブラウスやシャツなどに長ズボンを合わせましょう。

    ただ春は朝晩に冷え込むことがあるため、カーディガンなどを持っていくとさらに安心です。

    座禅は早朝に行うことも多いので、座禅中に寒さが気にならないよう調整できる服装が良いでしょう。

    パンツはワイドパンツなどゆったりとしたものだと、足も組みやすく、座禅に集中することができます。

    夏:半袖Tシャツ×サロペット

    暑い夏は風通しの良い素材を選ぶのがおすすめ。半袖のTシャツなどで良いでしょう。

    特に夏に座禅会に参加する場合は、肩や脚など肌の露出が増えないように注意しましょう。

    サロペットパンツなら、腰回りがゆったりとしいて座禅の足を組みやすく、また座禅以外にもおしゃれ着として着用できます。

    通気性の良い素材や、身体を締め付けないゆったりとした形のものを選ぶようにしましょう。

    またスカートをはく場合は、ロング丈のフレアシルエットを選ぶと、足を組みやすいです。

    秋:カーディガン×フレアパンツ

    秋はカーディガンを羽織り、ロング丈のパンツを合わせましょう。

    秋は日中暑くとも早朝や夜は冷えることも多いです。

    そのためカーディガンだと、温度調節がすぐにできるのでおすすめです。

    また座禅は裸足で行うため、もし座禅会などでストッキングやタイツを履いていく場合には、事前にお寺で着替えができるかも確認しておくことをおすすめします。

    冬:トレーナー×裏起毛パンツ

    冬に座禅体験に参加する場合は、しっかり寒さ対策をしておきましょう。

    コートなど上着を脱いでも暖かいよう、中に着る服もトレーナーやニットなどがおすすめです。

    また座禅中足元は裸足で冷えるので、裏起毛のものを選ぶと冬でも暖かく座禅をすることができます。

    ニットはハイネックなどではなく、ネックラインが広めのものを選ぶと、首回りが窮屈にならずに快適です。

    またパンツはストレッチ素材のものを選ぶと、足の動きがスムーズになります。

    寒さ対策としては、ひざ掛けを持っていくと安心です。

    【男性】座禅におすすめの服装

    男性が座禅する場合の服装についても、コーディネートの一例をご紹介します。

    和装:作務衣(さむえ)

    和装なら、女性同様に作務衣(さむえ)がゆったりとしていて座禅にもおすすめです。

    「作務衣」とは、もともと禅宗の修行僧が掃除や料理などの作務(さむ)をする際に着る作業着のこと。

    そのため動きやすく座禅に適していますし、今では普段着として着られるよう色や生地も豊富に販売されています。

    作務衣は部屋着としてもリラックスして着心地が良いので、座禅をするとき以外でも日常的に着ることができます。

    春:リラックスシャツ×スウェットパンツ

    気温が上がり始める春ですが、朝晩は冷えることもあるため、Tシャツとスウェットパンツにシャツを羽織るのもおすすめです。

    座禅は早朝に行うことも多いので、座禅中に寒さが気になると集中が途切れてしまいます。

    そのため体温調整ができる服装が良いでしょう。

    パンツはスウェットのようなゆったりとしたものだと、足も組みやすく、座禅に集中することができます。

    夏:半袖Tシャツ×半ズボン

    暑い夏は風通しの良い素材を選びます。半袖のTシャツと半ズボンなどで良いでしょう。

    また座禅中に暑さで集中が削がれないよう、通気性の良い素材や、身体に密着しないゆったりとした形のものを選ぶのもおすすめです。

    ただし、自宅では半ズボン(ハーフパンツ)で良いですが、座禅体験に参加する場合には脚の露出は避けたほうが良いでしょう。

    お寺に行く際はロングタイプのジャージやスウェットなどを履いて参加するようにしましょう。

    秋:カーディガン×イージーパンツ

    秋になると早朝や夜は冷えることも多いですが、日によってはまだ暑さを感じることもあります。

    そのため気温に合わせて半袖や長袖を着て、上からカーディガンなどを羽織って体温調節ができると良いでしょう。

    下はゆったりとした締め付けのないワイドパンツなどがおすすめです。

    座禅は裸足で行うため、寒さが気になる方は厚手のズボンを選ぶようにしましょう。

    冬:トレーナー×ストレッチパンツ

    冬に座禅体験に参加する場合は、しっかり寒さ対策をしておきましょう。

    服装はコートなど上着を脱いでも暖かいよう、中に着る服もトレーナーやニットなどがおすすめです。

    また座禅中足元は裸足で冷えるので、ズボンは温かい素材のものを選ぶと冬の座禅も集中しやすいです。

    ニットを着る場合はタートルネックなどは避け、首回りが窮屈にならないものを選びましょう。

    パンツはストレッチ素材のものを選ぶと、足を組むときにも動きがスムーズになります。

    また自宅で行う場合には、座禅に集中できるよう暖房などで室温を快適に保ちます。

    座禅にNGな服装

    基本的に、座禅ではゆったりとしたシンプルな服を着ていれば問題ありません。

    しかし座禅には適さない服装も合わせて知っておくとさらに安心です。ここでは座禅にあまり適さない服装もご紹介します。

    ジーンズ

    ジーンズ生地は硬くて動きにくいため、座禅で足が組みづらくなってしまいます。

    ジーンズを着て座禅をしていると、長時間の座禅で足やお腹に痛みや苦しさが出てしまったりすることも。

    特にスキニージーンズなどのタイトな形のジーンズは、座禅で足を組み続けていると脚の血流も悪くなってしまいます。

    正しい姿勢と呼吸に集中するためにも、座禅ではゆったりとしたパンツやジャージを着るようにしましょう。

    派手すぎる服

    派手な色や柄、アクセサリーなどは、座禅においてはNGです。

    派手なものは目につきやすく、自分や他人の気分を乱してしまいます

    またアクセサリーは引っかかったり、音を立てたりすることもあり、集中を途切れさせてしまいます。

    派手なものを身につけると、座禅の心の平静が失われる可能性も高いので、座禅をする際は避けるようにしましょう。

    露出が多い服

    座禅では、脚や肩などを見せるような露出の多い服はNGです。

    自宅で1人で行う場合にはタンクトップなどでも構いませんが、座禅体験など周囲に座禅を行う人がいる場合には、露出の少ない服を選びましょう。

    服装を間違えると、相手の座禅の妨げにもなってしまいます

    スカート(タイト、ミニなど)

    座禅ではあぐらのように足を組むため、タイトスカートやミニスカートは適していません。

    特に座禅体験ではズボンを履くことをおすすめしますが、スカートを履く場合はロングタイプでフレアシルエットのものを選びましょう

    また座禅は裸足で行いますので、タイツやストッキングなども履かないということを念頭に置いて服装を選ぶと良いでしょう。

    フード付きの服

    座禅体験では警策(きょうさく)という木の棒で肩などを叩かれることがあります。

    警策とは座禅中に気合を入れたり、眠気を飛ばしたりするためのものです。

    しかし、フード付きの服を着ていると、警策で叩かれるときにフードが引っ掛かって危険です。

    自宅で行う場合には意識しなくても問題ありませんが、座禅体験に参加する際にはフードのない服を選ぶのが良いでしょう。

    服以外に座禅に必要な道具

    座禅をより快適に行うために、服装以外にも必要な道具があります。

    それが「坐蒲(ざふ)」と「線香」です。

    特に「坐蒲」は座禅で正しい姿勢を安定して行うために必要不可欠。

    直接床に座るよりも、圧倒的に座りやすさが違います。

    座禅に必要な道具については、下記の記事で詳しく解説しています。

    座禅会に参加する際のマナーと注意点

    座禅では服装以外にも気をつけておくべきマナーがあります。

    注意すべきポイントは次の4つです。

    座禅前に知っておくべきマナー、注意点
    • 時間厳守
    • 時計、アクセサリーなど装飾品は外す
    • スマートフォンの電源はオフに
    • 空腹、満腹時は避ける

    特に座禅体験に参加する場合には、時間を守ることや、スマートフォンの電源オフにするなどのマナーを押さえておきましょう。

    また空腹や満腹で座禅を行うと、眠くなったりして座禅に集中することができなくなります。

    座禅体験でのマナーについてさらに知りたい方は、下記の記事もどうぞ。

    まとめ

    今回は座禅の服装についてご紹介しました。

    座禅は足を組んで行う心を鎮める修行。

    なので足が組みやすく、心もリラックスできる服装を選ぶようにしましょう。

    着る服は和装、洋装どちらでも構いません。最も適しているのは、作務衣やジャージなどでしょう。

    座禅に適した服装のポイント
    • ゆったりとした服
    • 派手でない色・デザイン
    • 気温に合っている

    反対に座禅に適さない服は、足が組みづらく、集中を欠いてしまうようなものです。

    自分と周囲の集中を乱すような服が座禅には適していません

    ポイントとしては下記の5つのポイントを押さえておきましょう。

    座禅に適さない服装のポイント
    • ジーンズなどの固い生地
    • 派手すぎる色・デザイン
    • 露出が多い服
    • スカート(タイト、ミニなど)
    • フード付きの服

    座禅の服装以外にも、座禅の基本のやり方など、知っておきたい基礎知識は下記の記事にまとめています。

    最後に、座禅についてもっと詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事も参考にしてください

    シェアボタンはこちら
    • URLをコピーしました!
    タップでとべる目次